正月飾りをたき上げるどんど焼きが終わり、松の内が明けた。正月気分に区切りをつけて日常の生活に戻る時期である。
年末年始は久しぶりに孫と会えるのが唯一の楽しみだったが、1人が回復したと思いきやもう1人が熱を出して、結局帰省できなかった。インフルエンザが大流行で、同じ残念な思いをした祖父母がたくさんいたようだ。
こちらは深刻な話。本人に代わって勤務先に退職意思を伝える退職代行サービスの依頼が急増した。長かった9連休明けで、職場へ向かうハードルも高くなった。昔は生涯1社に勤めるのが美徳とされていた価値観も変わり、無理して働く必要なし。企業が社員を選ぶ時代から自分で企業を選ぶ時代になった。
「石の上にも三年」と耐えて働いた世代は「辛抱が足らん」と責めてしまいがちだが、自分らしく働ける職場環境を求めているのは理解できる。
県内外に出ていき、そのまま戻ってこない若者が大多数のこの地域。小さな会社は、数少ない若者に選ばれる職場にしないと生き残っていけない。
(N)