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晴れ着で歓談、意欲新た 二十歳の集い 若者の前途を祝福

 尾鷲市と紀北町で7日「二十歳のつどい」が行われた。尾鷲市は対象者133人のうち104人、紀北町は125人のち101人が出席。市町長や来賓から激励の言葉を受け、今後の人生の糧とした。式典前後には、久しぶりに会った友人と近況報告や思い出話に花を咲かせたり、SNSの情報を交換したりしていた。
 

困難にも辛抱強く  尾鷲市

 尾鷲市はせぎやまホールで式典を実施した。午前10時前から、振り袖や羽織りはかま、スーツ姿の若者らが続々と集まった。

 加藤千速市長は、出席者が生まれた平成16年の出来事をいくつか紹介。今年の干支(えと)、乙巳(きのと・み)について「乙は若々しい植物が伸びようとする状態。巳は6番目。成長の一区切りを迎え次のステップへの準備を行うことを意味している。乙巳は未来に新たに一歩を踏み出す年で大変縁起がいい」と語った。

 一方で、「全ての人が同じペースで結果を得られるわけではない」とも指摘。「困難に直面しても、くじけず辛抱強く取り組む姿勢が試される一年。すぐに結果がでなくても、あせらず、粘り強く努力を続けることが大切」と呼び掛けた。

 南靖久議長は、これからの尾鷲を展望すると、みなさんのような若い方々の柔軟なアイデア、情熱、パワーが必要不可欠」と呼び掛け。また「市外に活躍の場を求められる方も、ふるさとをぜひ応援していただきたい」と話した。

 下村新吾副市長が、太田彩暁さんに記念品のバスタオルを贈呈。対象者有志でつくった実行委員会で決めたものという。

 続いて西山晴菜さん、多田愛美さん、榎本滝桜さん、内山幸音さん が『二十歳の想い』の作文を発表した。

 中学3年生時代の各担任5人も参列し、教え子たちの成長を祝った。卒業式直前に新型コロナウイルス感染症が拡大した年で、卒業式が延長され、規模が縮小されたため、思いを込めて出席者した若者を祝福した。

 鈴鹿市の大学で心理学を学んでいる髙橋杏奈さん(20)は「将来は心理職として、公務員として県民のために働きたい」と抱負を語った。

 滋賀県竜王町で働いている津村俊太さん(20) は「今まで甘えていたが、自立して頑張っていきたい」と話していた。会場では参加者が小学4年生の時、世界遺産10周年事業として書いた未来へのメッセージが〝返却〟された。津村さんは「メッセージを書いた時のことは忘れた。「みんな元気にしているかな、と書いてあった」とはにかんでいた。
 
 
帰ってきたい紀北町に
 
 紀北町は東長島公民館で式典を執り行った。竹谷香里奈さん(紀北中出身)と、奥村凪さん(潮南中出身)が司会を務め、奥川明日香さん(赤羽中出身)、濱田茉裕さん(紀北中出身)、喜多台さん(三船中出身)、牧野りか子さん(潮南中出身)の4人が抱負を語った。
 
 開会は午前10時30分だったが、1時間ほど前から振り袖やスーツを着た若者が集まり始め、旧友との再会を喜んでいた。さっそくスマホで看板や金屏風の前で記念撮影をして思い出を残していた。
 
 尾上壽一町長は「紀北町も同じく合併して20年を迎える。地方の課題である高齢化や少子化の波に打ち勝つには、これからの社会を担っていくみなさんの活躍が大変重要。皆さんが帰ってきてほっとする、誇れるまちづくりを目指していきたい」と語った。
 
 来賓の入江康仁議長は「まずは好きなことを見つけ、さらなる努力を続けてほしい。紀北町に住み続けられる、帰ってきたい町にしていきたい」、鈴木英敬衆議院議員は「いろんな価値観の人と接することで自身のプラスになる。自分と仲間を信じて、人生を切り開いてほしい」と呼び掛けた。
 
 中学校の体育祭や文化祭、職場体験、校外学習などの学校行事、部活動などの思い出を振り返るスライドショーの後、中学時代の恩師が登壇して祝福の言葉を述べた。
 
 式典終了後も、多くの出席者は会場にとどまって話に花を咲かせた。

      三重県

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