新宮紀宝道路の開通、カイロスロケット2号機の打ち上げと、年末に向けた大きな行事がひと段落した。
カイロスロケットは2度の延期があり、3回全て、公式見学場に取材に出向いた。3月の初号機から数えて5回目で打ち上がった姿が見られ、体に響くほどの「ゴオオ」という音を伴って上がっていく様子は感動的で、ミッション未達ではあるが次に期待したくなる体験だった。新宮紀宝道路の開通式には名のある政治家も訪れ、自動車道の持つ政治的な意味合いというのを改めて考えさせられた。
こういう大きな取材をするたびに、改めて地元の人々の生活に支えられる基盤が、地域にとってどれだけ大事かということに気付かされる。12月に書いた記事を振り返れば交通安全協会の表彰式、タウンガーデンのイルミネーション点灯式、神内小学校の米作り感謝会などがあり、その1つ1つに、取材に協力してくれた関係者の方々の顔が浮かんでくる。大きな事業は、そんな生活の営みの先に成り立っているのではないか。
地に足の着いた人々の着実な1日があるから、見上げることを希望と呼べる。
【稜】