ニンジン、カブ、ハクサイ、タマネギ、ジャガイモ。これらをぶつ切りにして、ソーセージと厚切りベーコンも加え鍋に投入。水とコンソメとローリエを入れてしばらく煮込んだら、最後に塩と胡椒で味をととのえて完成。ポトフができる。
考えてみれば、自分でポトフを作ったのはこれが初めてだった。今まで鍋料理の簡単さには気付いていたが、まさかポトフがそれを上回るほどに簡単だったとは。具材を切って、煮込んで味を調えるだけ。具を下茹でしたり、事前に炒めたりする必要もなく、調味料も至ってシンプルなものしか使わない。そうでありながら、煮込むことで素材のうまみが存分に感じられ、栄養価も高い。
また、炭水化物をとりすぎなくて済むことも魅力である。ポトフは洋食なので、米がほしいと思わないのだ。同じ煮込み料理でも、これが和風の味付けの鍋料理やカレーだったら、米がほしくなってついつい食べ過ぎてしまうが、ポトフは主食がなくてもそれだけで完結できる魅力がある。
名前の響きもよい。「ぽとふ」。もし犬を飼ったらポトフと名付けよう。…。いや、やめておこう。
【稜】