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紀南抄「将棋」

 将棋にはまっている。お世辞にも強いとは言えないのだが、頭の回転がゆっくりな自分には、反射神経を競う遊びよりも性に合っている。

 将棋の一局は、大きく序盤・中盤・終盤に分けて考えられる。序盤は「駒組み」といって、玉周辺の守りを固めたり攻めの態勢を整えたりする。中盤は互いに相手の隙を探りながら、駒同士がぶつかり合う。あらかた駒の交換が済み、損得・形勢が分かれてきたらいよいよ終盤。盤上の形や持ち駒を駆使してどちらが先に玉を詰め落とすかという勝負になる。

 将棋で面白いと感じる瞬間は、小さな手の連続で大きな成果を上げた時だ。一番数が多くて簡単に手に入りやすい駒は「歩」だが、相手の駒の急所めがけてこの歩を連打すると、金や飛車など価値の高い駒がボロッと取れたりする。また、「棋は対話なり」という格言もある。無言で指しているが、互いにやりたい手、好みの手を探り合っているところも面白い。

 一見小さな行いが大局に影響することや、自分だけでなく相手の立場になって考えることなど、歴史ある将棋には盤上を飛び出した学びがある。

【稜】

      紀南紗

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