少し前にひいた風邪の咳(せき)だけが残り、結構長引いてしまっている。だいぶマシになってきたものの、寝入りばなには特によく咳込んで苦しい。調べてみると、夜になるとリラックスする副交感神経が優位になって体の緊張がゆるんで気管支が狭くなる、体が温まると毛細血管が拡張して気管支の粘膜がむくむ、などの理由があるという。
今の時期に咳をするのはとても気を使う。もちろんマスクは常に着用し、咳が出始めるとのど飴(あめ)をなめたり、できる時は退席したりして対応するが、そうもいかない場面も多々ある。シーンと静まり返った会議中、接客中、電話中、密室空間など、出てほしくない時に限ってなぜ咳は止まらないのだろう。
その反動で、家に帰るとここぞとばかりに遠慮なく「ゲェホゲェホ」と咳込む。家族に「おっさんの咳みたい」とけげんな顔をされながら。それでも思いっ切り咳をできるのがこんなに幸せなことかと、意気揚々とむせる。
これからますます寒くなって空気が乾燥してくる。皆さんも体調管理には十分お気をつけて。
【織】