幼児教育のあり方について市は、認定こども園を設置し、人数が減っている尾鷲幼稚園を廃園にする方針を示した。幼稚園PTAが3歳児を同園で受け入れることを要望したのに1月31日に回答したもので、現場にいて市長、教育長の踏み込んだ発言に驚いた。廃園についてはこれまで議会でも言及はなかった。
市長は「3歳児の受け入れはできない」とだけ回答する選択肢も当然あった。議会にも示していない方針を、先に要望者に伝えたのは市長の誠意ではないか、と思う。
廃園という結論には反発がある。1年で認定こども園設置の準備が整うかも現段階では不透明で、流動的な要素もある。
議員への説明のための会合が近々行われることになるだろう。遅くとも3月議会に向けて、当局はきちんと説明を行う必要がある。議員からは「議会軽視だ」との声が出ることは想像に難くない。しかし、行政内部の手続きの話ばかりで当局を批判すると、内容の議論が深まらない。認定こども園は、幼稚園と保育所のいいところを取り入れたものとされている。尾鷲の子育てをどうしていくか、という観点で活発な議論が行われることを期待する。
(M)