東紀州広域ごみ処理施設の建設は、場所が確定せず議論がストップしている。今年4月に予定していた一部事務組合の設置は、半年程度延期になる見通し。遅れればその分、現在の施設を運営するために修繕費が必要となる。早期に結論を出すことが必要だ。
人口が減少し、景気も良くならない中で、最大の問題は経費。南海トラフ巨大地震で理論上最大クラスの津波が発生した時に、処理場またはその周辺が被災する可能性がある。施設が被災すれば災害ごみの処分が遅れ、復興にも支障をきたす。そこで「かさ上げ」という議論が出ているが、その分コストがかかる。
5市町がそれぞれ処理施設を建設し、運用するのに比べ、大きい施設の方が、建設費が安いのは自明。一方、ごみを遠くに運べば金がかかる。兼ね合いをどうするか。
2日に紀北町であったごみ問題の講演会。ごみを減らす議論がされていないことや、一部事務組合による運営の問題点の指摘があった。高齢化で分別が困難になっているのは事実だが、資源をなるべく使わない仕組みにするのも世界的な課題。
収集から最終処分までを考えた、21世紀型のごみ処理が求め得られる。
(M)