2月に奈良県御杖村の公衆トイレが「1億円トイレ」として全国的な話題になった。かかった費用は、敷地の駐車場整備も含めて約9500万円。伊勢本街道の、村内の「西の入り口」にあたる場所に設置されている。観光宣伝のパンフレットも置いているそう。
同村の令和7年度の一般会計予算は約27億円。尾鷲市の4分の1以下。村民からは「高すぎる」との批判もあったよう。完成したのは昨年2月。ネットで調べると昨年11月に通信社が記事を配信していた。ニュースで取り上げられたことで、訪れる人が増えたそう。村の宣伝になった、ととらえれば「多少の元は取った」と言える。継続して多くの人に村に来てもらったり、ふるさと納税をしてもらったりして、実際の経済効果につなげられるかが課題だろう。
熊野古道でも、世界遺産登録前からトイレが課題として挙げられている。トイレが話題になって来訪してもらう、という話ではないが「整備されていなくて来訪しにくい」という状況は改善する必要がある。
(M)