参議院議員選挙に関し、さっそく「一票の格差」を問題視する訴訟が起こされた。東京一極集中が進むと、必然的に一票の格差が拡大する。参議院では現状の仕組みで、議員定数を維持したまま格差の是正を図ろうとすると、合区する県を増やすしかない。
衆議院でもそうだが、一極集中の弊害で都市部の議員が増えて人口減少が進む地方の議員が減る。「一部の代表ではなく国民の代表」という建前だが、選挙区制では選挙区内の有権者のための活動ということがどうしても増える。
アメリカでは下院は「10年ごとに各州の定数の割り当てを見直す」ことになっていて格差は1.25倍程度。一方、上院は各州2人と決まっており格差は単純計算で66.7倍。なお、上院の規定は憲法によるもの。
日本でも憲法を改正するか、選挙制度を大きく変更するか。または都市(東京)から地方に人口移動させる妙案があるか。一極集中のゆがみが地方を疲弊させている。地方選出の国会議員にはこの観点でもぜひ頑張ってもらいたい。
(M)
