ここから本紙地域では、燈籠祭、おわせ港まつりと大きい花火大会が続く。盆明けには熊野大花火大会が控える。全国的に資金面や安全確保のために中止になる花火大会もある中、関係者の熱意と苦労には頭が下がる。
今週末の燈籠祭は近年評判を呼び、コロナ前の2019年が3.5万人、昨年は5・5万人。見物客の増加は実感する。混雑や路上駐車など一日限定のオーバーツーリズム、観光面への費用対効果など課題も多く、実行委員会が対応に追われている。
昨年だったか、関東から来たという若者に感想を聞いたら「こんなすごい花火大会は初めて」と興奮していたことを思い返す。来場者が増え続け、また来ようと思うということは、心をつかむ魅力があることの証左だろう。小さな町の花火大会の枠からはもう外れていて、おそらく限界に近い人出は減ることはない。
打ち上げ花火は元々、江戸時代の隅田川の水神祭が発祥で、夏の夕涼みと花火師の腕の競い合いから根付いていったといわれている。日本の夏に欠かせない文化である。
(R)
