尾鷲市、紀北町の議会定例会が終わった。そのタイミングでたびたび一般質問に触れているが、丁丁発止の論戦がほとんどないので、市民の関心が深まらない。まずもって「市民の言いたいことを代弁しているのか」と問いたくなる。
民間事業所はどこもかしこも人手不足。尾鷲市では総合病院の看護師だけでなく、行政職員もなり手が足らなくなった。4月採用予定の建築技師や保健師は2次募集までしても応募がなかった。
大切な教育に目を移せば、合格発表があったばかりの尾鷲高校の定員割れはショッキングな数字。このまま地元離れが加速すれば、統廃合の議論が始まるかもしれない不安がよぎる。
人口減少と経済・産業活動の縮小によって、生きるか死ぬかの瀬戸際。こんなときに力となるのが市民の負託を得た議員であるはずだ。
一般質問は議員の知見と日常の活動の集約である。未来を見据え、自分の信じる活性化策を首長に投げかけ、地域の低迷打開へ論戦を交わす。そのくらいの気概を見せてほしい。
(N)