須賀利や九鬼、早田、輪内の地区センターでの懇談会が始まった。執行部が過疎化と高齢化が顕著な地域をなんとかしたいという意志を見せたことを評価する。
この懇談会には、地域おこし協力隊が念頭にあり、住民の意見を集めての活用の可能性とミッションの構築を模索していると推測する。総務省は地域活性化のために協力隊の増員の方針を示している。市に財政的な負担がかからない協力隊は数少ない現実的な方策といえる。
執行部がこれまでの地域おこし協力隊をみても、ミッションの成否や任期後への定住は、住民となじめるか、地域に根ざした具体性と可能性が描けるかが肝要。高齢化は深刻で、地域活性化の芽を残す時間は限られてくる。
過疎化は社会の構造的な問題で、小さな自治体や地区、個人の熱意と努力でどれだけ抗うことができるのか、という疑問は消えない。それでも、バットを振らなければヒットは生まれない。祭事の復活、事業承継、産業の発展、それぞれの地域の可能性を前向きに考えてほしい。
(R)