衆院選の時期は定かではないものの、本紙地域でしのぎを削ることになるであろう自民・鈴木氏と、立憲・青沼氏の演説を続けて聞く機会があった。
鈴木氏は4月の国政報告会で取材。娘が選んでくれたネクタイの話から一転、裏金問題への謝罪と政治改革の必要性に話をつなげた。知事時代から見続けてきた地域の人口減少対策や防災など身近な事象や政策を組み込んだ内容はしっかりと準備を重ねたことが読み取れ、現状への強い危機感がみてとれる。
他方、先日の県議の県政報告会で、青沼氏の演説を聞いた。顔が似ている芸能人の話から始まり、自身が選挙区内を回って見てきた課題や可能性を「私はこう考えています」と提示していった。終盤までは政権批判を抑え、最後に自民党の長期にわたる腐敗と政権交代の必要性を訴える流れには戦略性を感じる。
政治家にとって演説や一般質問は作品であり、これまで見てきたもの、考えていたことが如実に表れる。住民の耳目である地方紙の記者として、これからもしっかりと聞いていきたい。
(R)