JR東海管内では聞かないが、全国的に鉄道運行が厳しい路線が出ている。一昨年ごろから「不採算路線」として各社が状況を公表し、国や自治体に利用促進や、廃止を見越した取り組みへの理解と協力を求めている。
利用者減と利便性の低下の悪循環に陥っている。利便性が悪くなると「自動車を使おう」ということになる。この地方でも同様で、例えば最終列車は名古屋発午後7時45分。日帰りで名古屋にいられる時間は本当に短い。
とはいえ、路線・本数とも維持されないと困る。地域住民の利用が限られているとなると、観光列車、イベント列車などの運行で〝外貨を稼ぐ〟ことが重要だろう。
紀勢本線のうち、京都ー新宮間では何年間か続けて「銀河」が運行されている。それだけニーズがあるのだろう。名古屋ー新宮間でも何か企画できないか。参宮線も含めて考えれば、ツアー需要がありそう。沿線市町にとっても、地元の住民利用だけでなく、他地域から来てもらう取り組みに補助を出して応援するのも一つの手法だろう。
(M)