「不要不急の外出を避けて」という言葉、新型コロナウイルスの流行でよく聞くようになった。気象災害が見込まれる場合にも呼び掛けが行われる。
仕事はもちろん、以前から計画していた旅行など、外出する必然性のある人は多い。ネットでは「用があるから外出している」という声も取り上げられている。とはいえ、台風や大雨、今回のような雪害などでは、命にかかわることもある。
めったにない休日に家族旅行をするケースなどは、多少の困難があっても行きたい気持ちはよく分かる。災害になる可能性があっても、そうならない場合も多いことを考えると行くという判断に傾きがち。仕事では、どうしても外せないケースが多いと思われる。特に流通業者は「災害時こそ当てにされている」との思いが強いのではないか。
人の移動を少なくすることは災害リスクを減らすことにつながる。普通の商談ならオンラインの活用や、日程調整などでも対応可能。気象関係では数日前に見通しが示されることが普通。一人ひとりの対応が大きな混乱を防ぐことになる。おおらかさが認められる社会になることが、災害時の全体の強靭化につながる。
(M)