12日に実施された県知事選挙は、元国土交通省自動車局長の一見勝之氏が圧勝。14日には初登庁し、知事の職務を開始した。新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が出ている中での船出。当選報告会では、第一にコロナ対策に言及していたが、まずは、県庁の外からの視点も取り入れた対策に期待する。抗体カクテル療法を広げたいとの発言もあったが、各地の拠点病院など身近な場所で治療を受けられることが重要だ。
産業振興に関しては、製造業、1次産業、観光業というくくりで発言があった。1次産業については、コロナ禍でなくても厳しいとの認識も示していたが、記者会見も含めて「こうしたい」という具体的な言及はなかった。早期に方向性を示し、産業界の不安払しょくにつなげてほしい。
本紙の紙上討論会で、東紀州地域活性化については、海洋を活用するブルーツーリズムなどの自然観光を促進することと、「三重ブランド」による農林水産業の収益力の向上を図ることの2項目を挙げていた。パリに赴任していた時は欧州から日本への誘客に携わったとのこと。国内外からの集客や産品の販売増に向けて、PR手腕に期待したい。
(M)