50年前に起こった三重県南部集中豪雨。古江町と賀田町で大規模な土石流が発生し、合わせて26人の尊い命が奪われた。自分が住んでいる三木里町も、犠牲者こそ出なかったが、沓川が氾濫して多くの家が浸水。この川のすぐ脇にあった我が家も床上まで漬かった。
小学校2年生だった自分は、夜になって父に「避難しろ」と言われた。土砂降りの雨の中、母と3つ下の妹とともに、母方の伯父の家へ避難。天気が回復した翌日、自宅を見に行ったが、道路のあちこちに流されてきた石や木が残り、150メートル離れた友人の家には大きな流木が突っ込んだその様子にあっけにとられた。
7日に発生した台風14号。猛烈な強さまで発達し、12日から13日にかけて沖縄に最も近づくと予想されている。沖縄に近づくにつれて勢力を落とし、東シナ海に抜けた後の動きは不透明だが、コースによっては影響がないとも限らない。
この時期は台風や秋雨前線の影響で、局地的に雨量が多くなる可能性がある。南部集中豪雨も台風が直接的な原因ではなく、通過後に活発化した前線が大雨をもたらせた。最新の気象情報に注意し、早めの対策を。
(J)