熊野尾鷲道路II期工事区間が29日午後3時に開通する。これまで国道42号を通っていた車のうち、尾鷲に用のない人が、尾鷲のまちに来なくなる。国道42号沿いの店舗は、影響の大きさを心配していると思う。コロナ禍は収束すれば売り上げの回復も期待できるが、目の前を通ってもらえなければ、立ち寄り客が無くなるのは避けられない。
おわせSEAモデル構想の実現が、まちなかへの誘引の最終的なゴールとしても、形になるまでしばらく時間がかかる。その間、どう手を打つか。 動きが見えない。まちなかに何か施設を造るということでもないので、「引き込み策」といってもソフト対策にならざるを得ない。
これまでも人の流れが大きく変わるタイミングは何度かあった。ある人が「今、国道42号から海側で営業している店は、生き残った店」と話していたが、より環境が厳しくなる懸念がある。個々の店舗ということでなく地域全体の話であって、行政的関与が求められる。
尾鷲北インターチェンジ(IC)か南ICで「ちょっとまちへ降りてみよう」と思ってもらえる仕掛けが必要だ。沿線に看板でも設置できないか。緊急に対応が求められている。
(M)