三重県議会の定数改正について、正副議長案が示され、8日まで意見公募手続きが行われている。定数を現在の51から48に減らす。人口減少が著しい東紀州地域は尾鷲市・北牟婁郡選挙区と熊野市・南牟婁郡選挙区それぞれ2人だが、合区して3とする案になっている。
有識者らによる調査会は、人口減少に合わせて定数を減らしていく、選挙区ごとの定数は区内の人口に比例させる、一票の格差を是正する、1人区は解消を図っていくとの方向性を示した。合区して2ではなく、3としたのは議長らの配慮の結果か。
熊野市の知人が「尾鷲市と紀北町で1、熊野市と南郡で1」という話をしていた。「選挙区が合区された後、熊野と尾鷲の県事務所が合併ということになると、地域の実情がより反映されにくくなる」と主張する。もちろん、熊野の事務所が尾鷲に合併されるという不安がある。
1人区は、いわゆる〝死票〟が多くなることから解消を図ることが求められている。いずれにせよ早晩の合区は避けられないのも事実。
選出議員が減ると、地域の実情が届きにくくなる懸念がある。県議全員が県内各地の状況に関する認識を共有する仕組みも必要だ。
(M)