台風10号は九州の西の海上を北上し、7日午前、韓国南部に上陸した。この後、さらに北上。温帯低気圧になって中国東北部に進む予報。九州では夜間に影響が最も出た。正午現在、土砂崩れに住民が巻き込まれたほか約40人のけが人の報道がある。今後も次第に明らかになる可能性がある。
「特別警報級」「過去にないほどの被害が出る可能性」と言われた。気象庁が事前に何度も記者会見を開くなど危機感を示した。このような対応は過去に記憶がない。
台風の影響は、遠く、紀伊半島におよび、強風域の外ではあったが、時折、強い風が吹いた。尾鷲では7日午前4時25分に26.5メートルの最大瞬間風速を記録。奈良県の下北山では午前4時から5時までに30.5ミリ、6時までに36.0ミリと大雨になった。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、尾鷲市でも紀北町でも避難所の収容人数を制限している。九州の自治体では避難者が多く、別の避難所に行ってもらったケースがあったという。今回、紀伊半島への接近は避けられたが、同様の強さの台風が来ないとも限らない。その時にどうするか、行政も個人も考えておく必要がある。
(M)