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社説「常設エコ 民間委託ベストでは」

 新宮市の田岡実千年市長が、昨年の市長選で公約の3本柱に掲げた政策の一つ、常設エコ広場が10月から開始となるが、現状示された運用方法を見る限り、多くの市民の利便性が高まるとまでは言えないのではないか。

 同市では、資源物などの集積場として市内各所でエコ広場を開いているが、通常の時間帯に行けない人や、クリーンセンターまで行く手段がない人などのため、常設エコ広場を設置することで、資源物収集量の増加による燃えるごみの減量化、市民の利便性の向上を目指すとしている。
 
 先日の市議会常任委員会で概要について報告があった。運用開始日は10月3日(月)、場所は市役所第4駐車場内。シャッター付きプレハブ倉庫内に収集容器を設置する。受付時間は、市役所開庁日の午前9時から午後4時まで。通常のエコ広場と同様の燃やせるごみを除く18品目を利用者自らが分別排出する。利用状況から効果検証や分析を行うため、当面の間は市民生活部所属の職員が交代で分別指導・管理などを行う、というものだ。
 
 市民からは「土日も開設すると思った」「夕方の仕事帰りに立ち寄れると思った」などの声が上がっている。この点について、市幹部に見解を求めると、制度設計の段階で土日の開設を含めいろいろと検討したが、クリーンセンターで月2回日曜エコ広場を開設し、土曜日も午前中(8時~11時)に稼働していることなどを踏まえ、今回の運用方法に決めたことを明かした。一方で、開始後の運用状況を見ながら課題や改善すべき点が見つかれば柔軟に対応するとしている。
 
 市民の利便性向上を本気で考えるのであれば、民間に委託することがベストではないか。仮に開設時間の延長や土日の開設に踏み切ったとしても、市職員が対応するとなれば、残業代や休日出勤などで人件費がかさむ。それなら、市職員は本来の仕事に集中してもらい、常設エコ広場はその分の予算を計上して専門業者(組合)に委託してはどうか。もともと各地区のエコ広場は専門業者が収集・運搬業務を担っており、スムーズにできるだろう。
 
 今回の常設エコ広場に限ったことではないが、「餅は餅屋」のことわざの通り、専門家に任せた方が市民にとって最良のサービスとなることが多い。民間委託について市幹部は「選択肢の一つになる」との見方を示す。公設民営が今の行政サービスの一つの流れであることを認識し、市民目線で取り組んでもらいたい。
 

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