尾鷲市古江町の尾鷲しお学舎株式会社は17日、尾鷲中学校美術部に画材を寄付した。同社の商品の一つ「甘夏塩サイダー」の瓶のラベルを子どもたちが制作したことのお礼で、36色のアクリルマーカーセットや、12色入りのコピック10セットなど。新ラベルの甘夏塩サイダー24本も合わせて贈った。
ラベルの絵は、市制70周年に合わせて、尾鷲観光物産協会が行った「深層水キャンペーン」の一環として、卒業した3年生と2年生の9人で昨年冬から春にかけて制作した。海と山、甘夏、深層水の塩、海水浴を楽しむ子どもなど尾鷲の魅力を切り絵の手法で表現し、同協会所属のデザイナー、速水貴子さんが取りまとめた。70周年の限定ロゴが入った製品は、昨夏のイベントで生徒が手売りした。今後、限定ロゴを除いたものを、通常商品として販売することになった。
部長の賀屋美咲さん(2年)は「自分で何かつくって売るということはできない経験なので、商品になっているのを見てうれしかったし、いい経験になった」とコメント。ペンは部で使うものと部員一人一人のものをリクエストしたと言い「自分たちが成長できる画材になればいいと思ってリクエストした。もうすぐ1年生が入学してくるので、勧誘のポスターなどを描きたい」と話していた。
同社の尾上和寿代表取締役は「思ったより出来がよくてびっくりしたくらい。以前のものより尾鷲らしさが出ていて、70周年記念だけで使うのはもったいないと思った」と話し、「現在のラベルのものが無くなり次第、順次切り替わる」と紹介した。
尾上代表は「尾鷲の特産品を作っている会社なので、また地元の美術部と一緒に取り組めれば」と生徒らに呼び掛けた。