東紀州環境施設組合議会は27日、尾鷲市民文化会館で定例会を開き、広域ごみ処理施設整備・運営に関する工事請負契約の締結を賛成多数で議決した。今後、詳細設計を行い来年7月に着工し、令和9年10月に試運転を開始。10年4月1日からの運用開始を目指す。
施設整備と20年間の運営・維持管理を一体的に行ってもらうDBO方式で、参加したのは1事業体のみ。落札価格は204億390万円で、株式会社プランテック(本社・大阪市西区)を代表企業とするプランテック・安藤ハザマ・平野特定建設工事共同企業体(JV)が落札している。すでに基本契約・仮契約を交わしており、議決を受けて施設建設工事(111億6390万円)と、施設運営業務委託(92億4000万円)について本契約を行う。運営は、(株)プランテックが100%出資する東紀州グリーンテック(株)=尾鷲市瀬木山町=が担う。
新しい焼却施設は、可燃ごみ、可燃性粗大ごみ、脱水汚泥、その他(災害廃棄物等)を受け入れる。全連続燃焼式ストーカ炉で、一日の処理能力29.5トンを2炉整備する。
質疑では世古正議員(御浜町)が非常用発電設備について質問。事務局は、資料には記載していないものの、安全に炉を停止し1週間ごみを受け入れられる規模の発電機1基(600馬力)を整備し、発電用の灯油や必要な薬剤なども備蓄すると説明した。
採決では世古議員と入江康仁議員(紀北町)が反対。議長を除く7人が賛成した。
令和5年度決算は歳入が9888万1443円で、歳出は9230万7722円。不用額は657万4278円だった。歳出の主なものは各市町の負担金で、内訳は尾鷲市1906万6103円、熊野市1874万4441円、紀北町1729万5345円、御浜町1025万5702円、紀北町1266万9409円だった。