新春の風物詩の一つである消防出初め式が各地で行われている。住民の生命と財産を守るという大きな使命をもつ消防。大きな火災や災害時など、限られた人数の常勤職員だけでは対応が難しく、非常勤の消防団員にかかる期待は大きい。その消防団員が行進や放水などで今年一年の心意気を示すのが出初め式。一斉放水は迫力があり、見物客も多い。
各消防団では新しい団員の入団を心待ちにしている。団員の減少や高齢化への対応は以前から課題としてあるが、一方で女性や若者の入団で活性化されている消防団もある。
火災予防啓発や防火設備等の充実で以前に比べて大火は減り、火災での消防団の出動は減少傾向だが、その分、災害関係での出動が増えている。昨年も台風等による豪雨で、道路や土地の浸水、河川の氾濫を警戒する団員が各所で見られた。
普段の仕事を持ちながら、有事の際には昼夜問わず現場に駆けつける。その準備として礼式や資機材取り扱いの訓練を重ねる。古里を思う気持ちがなければ務まらない仕事だ。今年も住民のために尽力いただきたい。
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