日本の果実は、高い品質がアジアをはじめとする諸外国で評価され、輸出額は近年増加傾向にある。輸出主要品目はリンゴ、モモ、温州ミカン、ブドウなど。台湾や香港を中心に、タイ、ベトナム、シンガポールなどの各国で人気が高まっているという。
先日、御浜町のJA伊勢統一選果場で、タイへ輸出する早生温州ミカンの輸出検査が行われた。検査に合格したミカンは現地のデパートなどで、富裕層向けに当地方の3~5倍の価格で販売される。JAではこのほか、「不知火」「せとか」の輸出も行い、新たなマーケットへの販路拡大に取り組んでいる。
ミカンの生産量は年々減少しており、人口減少の中でこの先よっぽどのことがない限り爆発的に増加することは考えにくい。せっかく高品質のものを作れる技術があるのに、先細りしていっては大変もったいない。農家のモチベーションアップや所得の安定・増大のために、輸出分野の開拓は今後ますます重要になってくると思う。当地方が誇るおいしいミカンを世界中の人に食べてもらえる日が来てほしい。
【織】