友人の結婚式が増えてきた。28という年齢で、同世代は結婚ラッシュというわけだ。近ごろの若者は恋愛や結婚に対する興味が薄いとされる中でも、結婚する人はしているのだなあと、披露宴のおいしい食事をいただきながら思う。
今はきっと選択肢が広がっていて、単に結婚もそのひとつであるだけなのだ。祖母と話していると、孫の自分にもよい結婚相手がいないものかとつぶやいてくれる。祖母なりの心配なのだろうが、やはり世代のギャップを感じる。以前70代の男性と話していた時も、彼の時代なら„いい年„をして独身でいたら後ろ指を刺されたというから、やはり価値観が変わってきているのだろう。
人口減少という社会問題が人生の選択という個人の問題とバッティングしているのだから、やはりこの解決はなかなか難しい。しかし個人の所得が増えれば結婚する人も増えるのでは、という言説には、納得する面もある。式に参列した友人はいずれもある程度収入が安定していそうだからだ。時代は選択肢を用意しているが、経済はそれを支えているか。もぐもぐしながら考える。
【稜】