先日、初めてイノブタ肉を食べた。イノシシ肉が苦手なので敬遠していたが、臭みはまったくなく、あっさりしていておいしくいただいた。
イノブタとはイノシシとブタの雑種で、世界中に野生イノブタがいるらしい。家畜のブタが脱走してイノシシと交配することで繁殖し、数が増えすぎて害獣として警戒されている地域もある。日本でも、東日本大震災の福島第一原子力発電所事故の影響による避難区域で急増しており、農地や家屋を荒廃させる恐れが心配されているという。
一方で、イノブタを食肉用の家畜として飼育していることで有名なすさみ町。1986年にパロディでイノブータン王国を建国し、特産のイノブタのPRに取り組んでいる。人気企画のイノブタダービーでは、馬券ならぬ豚券を発行。串本に住んでいた身内が以前参加し、予想が当たって特産品がもらえたと喜んでいた。
しかし王国が危機に瀕しているらしい。飼育頭数の減少で、昨年は出頭頭数が確保できずにレースが中止に。今後も飼育数が増えなければ、イノブタはますます希少価値の高い肉になりそう。
【織】