伊勢湾でアサリに取って代わって、ハマグリの漁獲量が増えているという。ハマグリといえば、近隣では桑名産が知られるが、伊勢湾に面する明和町では、主力のアサリが5年連続で水揚げがなく、これまで捕れていなかったハマグリが増えている。
専門家によると、植物プランクトンが大量に死ぬなどして酸素が不足し、アサリの稚貝が育っていない中、潮の流れに乗って動くハマグリにとって、現在の伊勢湾の居心地が良いのではないかとのこと。
アサリは産地偽装が問題になってから店頭に並ぶほとんどが中国産のものになり、最近はあまり買うことがなくなった。貴重な国産アサリが減っているのはとても残念。
原因には気候変動などもあるかもしれない。近年は、魚の捕れる海域が変わったり、野菜や果物の産地が北上したりするニュースも目にする。特産品は、その土地の気候条件や土壌などに合ったものを、その土地に住む人々が長い歴史をかけて築いてきた大切なもの。伊勢湾の漁師は、変わりゆく現状に戸惑いながら回復を願っているという。
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