10年振りぐらいに熊野市に花火を観覧に行った。コロナ禍で夏の熊野大花火大会が3年連続中止となる中、「花火のまち熊野」をPRしようと企画されたもので、3週連続の最終週は「伝統花火存続のための打上花火」。約15分という短い時間ながらも、大花火をギュッと凝縮したような豪華な内容で、秋の夜空を鮮やかに彩った。
通常開催の時は、あまりの人の多さに近くに行くのを断念するが、今回はせっかくの機会なので、事前に相談してできるだけ間近で見ようということに。早めに家を出て駐車場を確保し、30分以上かけて歩いて打ち上げ会場の近くに陣取った。
楽しみにしていた名物の鬼ヶ城大仕掛けは迫力満点で、小さな花火が一面に開く「彩色千輪」は圧巻。山に反響するドーンという太鼓のような轟音にも感激した。初めて生で間近で見ることができて、本当に良かったと思う。
一瞬で消えてなくなる儚い花火だが、興奮や感動、一緒に見た思い出はずっと心に残る。来年こそ、本来の規模で開催されますように。そしてまた見物に行けたらいいなと願っている。
【織】