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紀南抄「災害弱者への対応再確認を」

 聴覚障がいがありながら内科医として臨床現場で活躍する今川竜二さんの講演を聞いた。大変興味のある話題ばかりで、あっという間に時間が過ぎた。講演内容の記事は14日付に掲載したが、記事に盛り込めなかったことについて少し触れたい。
 
 耳が聞こえないことで災害時は命の危険にさらされることがある。1950年12月20日未明に発生した岡山盲聾学校寄宿舎の火災では、盲ろう生徒と職員合わせて138人のうち、ろう生ばかり16人が犠牲となった。また、東日本大震災の被災地・宮城県南三陸町では、全体死亡率が4.55%だったのに対し、聴覚障がい者の死亡率は26.19%と高い値だった。「大津波警報が聞こえなかった」「停電のためテレビも使えなかった」「電波が込み合ってメールができなかった」などの要因が重なった結果、逃げ遅れた人が多かった。
 
 聴覚障がい者にはコミュニケーションを取ることが苦手な人が多い。自分で意思表示しづらく、相手からも気づかれにくいからだ。今川さんは、少しでも気づいたなら、積極的に声をかけてほしいと呼び掛けた。災害弱者への対応を再確認する必要がある。
 
【F】

      紀南紗

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