1日からクマなどが市街地に入り込んだ時、市町村の判断で緊急的に銃猟による駆除が可能になった。東日本を中心に全国各地でクマが人の生活圏に出没するようになった。それら〝出没グマ〟への有効的な対策になるか。
銃が使える条件はかなり厳しい。おおまかに説明すると、クマなどが市街地に入ってきていて人がけがをする懸念が大きく、緊急に被害防止措置をとる必要があること、銃猟以外の方法では対処が難しいこと、間違って人を撃ってしまうような状況でないこと。
撃ってよい状況にあるかの判断は市町村長が行うことになっている。実際は委任を受けた担当課長らが判断し、猟友会員らが捕獲に当たる。
制度ができた背景には「誰が責任を取るのか」という問題もあった。自治体が判断し、損害も賠償するという今回の仕組みで一定の方向が示された。
実際にはクマを遠巻きに取り囲むことや近隣住民の避難などハードルが高いとみられる部分がある。被害が出続けるようなら、罠を使った個体数管理なども必要になってくる。
(M)
