超高齢社会が進むなか、老人クラブの会員数が全国的に減り続けている。尾鷲市老人クラブ連合会に加入するのは15クラブの541人。この10年でクラブ数は半減し、会員数は3分の1にまで激減した。
尾鷲市議会との懇談会で連合会は「会員数の減少と高齢化に歯止めがかからない」と現状を訴えた。高齢者の絶対数は減っているうえ、働く高齢者が増えた。ニーズのミスマッチもあり、新会員の獲得が難しいという。
老人クラブに限ったことではなく、自治会や婦人会、子ども会もなくなる地区が数多く、弱体化してしまった。いっそのこと、それらの団体を一本化できないか。地域全体の住民組織が連携するのだ。
や行政の支援をどう再編成するかといった制度上のハードルがあるが、老人クラブが持つ長い人生経験と知恵、婦人会の奉仕活動、子ども会の若い視点などが合わさることで、多角的な取り組みが実現しやすくなる。地域全体が活性化し、多様な価値観が交錯する豊かなコミュニティが形成されると期待する。
(N)