前回に続いて尾鷲市長選の話題。4年前は1月下旬に新人の立候補表明があった。今回は今のところ動きはない。7日付のコラムで「1対1の争いがいい」と書いた。現職に反対する候補が乱立すると票が分散する。誰が当選するか分からない場合に選挙は盛り上がるし、支持する人がいない場合「3人の公約を吟味しよう」という気持ちにもなる。
逆に無投票になると議論の機会が失われる。選挙をすると、勝った候補も、負けた候補の公約について考えるきっかけになる。一方で、例えば自身の給与削減や退職金減額など〝安売り合戦〟になったり、現金給付や商品券配布など〝バラマキ合戦〟〝サービス合戦〟になってもいけない。
大型製材工場誘致が当面の関心事になっている人が多いのではないか。6月上旬に選挙戦があると仮定すれば、現職にとってはゴールデンウイークごろまでに進出の基本協定を結びたいところだろう。相手方のあることだが、「選挙に利用した」と批判されないようなタイミングでの発表が望ましい。
(M)