今年の加藤千速尾鷲市長の懇談会が、センター管内で行われている。人口減少が著しい市周辺部で、住み続けられる地域づくりを模索するというのが名目。「津々浦々」というが、それぞれの地区で解決を図りたい問題が異なる。
いい場所だが、住むのには不便が多い、というのが実情。近くに病院や買い物できる場所がない、市街地に行くのに公共交通の便がよくないなどの課題がベースにある。地域内にある程度の人数が稼げる産業があり、かつ公的サービスが維持されないと住み続けるのが難しい。
地方活性化は衆院選でも争点の一つ。東京あるいは広域の中心都市と周辺部の問題は、尾鷲市街地とセンター管内の関係と相似形になっている。
選挙で指摘されているように、一次産業が盛り上がれば、地方の活力につながる。その一方で、一次産業や地域で暮らすことが若者に望まれるようにならないと持続的にはならない。「地域からの発信」が重要ではあるが、国には発展の支援とともに発信の支援にも取り組んでもらいたい。
(M)