尾鷲市議会行政常任委員会で初めて議員間討議が行われた。議会事務局によると、「市の重要な課題等について、合意形成に向けた議論を尽くすことにより論点を明確にし、議員間の共通理解を深め、市民に対する説明責任を果たすこと」が目的。令和2年2月に申し合わせがされていたが、これまでは機会がなかった。委員会の委員(議員)からの申し入れまたは委員長の判断で、委員会に諮った上で実施することになっている。
予算を含む議案は最終的に議会議員の多数決で可否が決まる。議員間の議論を経て、内容に問題や改善点があれば修正されるのが本来の形だが、そのようなケースを見聞きするのはまれ。質疑は〝一方通行〟で、議論が深まらないことが多い。
採決前には議案に対する討論が行われる時があるが現状、こちらも言いっぱなしとなっている。議員間討議で直接、各議員の考えを確認し、一致点を見いだしていけるのには意義がある。今回はそのような方向に進まなかったが、討議は継続して行うのがよいだろう。
(M)