東京都の会社・スペースワンが、和歌山県串本町で行った小型ロケット「カイロス」初号機の発射は、打ち上げられたロケットが直後に爆発。国内の民間初の衛星の軌道投入は失敗に終わった。
最初の打ち上げ予定日だった9日は、始神テラスでもパブリック・ビューイングが行われた。集まったのは50人余り。関心の高さが伺えた。打ち上げ場所近くには2か所で約5000人分の見学場が設定された。大人3000円という価格にも関わらず早々に完売。広島県など遠方からの見学者もいた。
年間20回の打ち上げを目指すということで、順調にいけばそのうち見学者は少なくなるだろうが、そのような状況になれば衛星製作工場などが周辺に作られてもおかしくない。
三重県は「みえ航空宇宙産業振興ビジョン」を策定している。ビジョンは「航空寄り」の内容だが、和歌山県南部でロケット打ち上げが定着することは東紀州地域の新たな産業の兆しに結びつく可能性がある。隣県の話題ではあるが、注視していきたい。
(M)