尾鷲市や紀北町で熊が目撃されており、地域に不安が広がっている。全国各地で熊の目撃や被害を伝えるニュースが続いている。熊による人身被害は先月末の時点で既に昨年1年間を超えており、過去最悪のペースとなっている。
秋田県美郷町で熊を駆除したところ、町役場に抗議や苦情の電話が殺到した、というニュースを見た。生命を尊び絶滅危惧種を守ろうとする精神は崇高だが、果たして熊の恐怖におびえる地方の住民の心にどれだけ寄り添っているのか、とも思う。
今年3月に改定された三重県のマニュアルで、人身被害があった場合を含めた緊急対応が必要な場合、緊急避難としての措置は「妨げられないとされている」「駆除を命じることは行い得るものとされている」と表現されている。
便ノ山には再び熊が出没。前の個体と同一かは分からないが、今度は子熊も一緒。熊が悪いわけではないが、不安はつきない。この平和な地域が平穏のままであるよう、被害がないように祈るしかない。
(R)