有名な「三本の矢」の教えがある。矢は1本では折れやすいが、3本まとめればたやすく折れない。戦国武将の毛利元就は3人の息子に一族の結束こそ大切だと教え、毛利家の統治体制の安定に努めた。
まちづくりも「行政」「議会」「住民」の三本の矢に置き換えることができる。この3者の役割が組み合わさってこそ、豊かな地域社会が実現できる可能性が広がる。
だが、まちづくりの主人公である住民の多くは、まちづくりに無関心。三本の矢に例えると、均衡な力関係とは言えない。「住民」の矢は細って折れそうにしている。
無関心なのは選挙を見ればわかる。今の政治に満足しているわけではないはずだが、投票して政治を変えようという行動に結びつかない。本紙地域も低投票率が続く。
関心を持ってくれない一番の理由は、問題意識のなさ。不平不満はあるが、わざわざ意見するまでもない、という市民がほとんどであるに違いない。市政に関心を持つことが自分の利益につながると思わせる行政、議会の努力が必要だ。
(N)