紀北町の観光施設の昨年度の決算を見ると、コロナ禍における観光面の変化が垣間見える。
2万人台を回復したキャンプinn海山は、コロナ禍によるアウトドアブームもあり、元々高い集客力を持つ。商工観光課の「アウトドア業界が少し落ち着いてきたという見方もある」という指摘は一理あり、全国各地でキャンプ場が増えていく中、独自の『奇跡の清流』のブランド力をどう維持して活用していくかが問われていくことになる。
けいちゅうの利用者は上向きになったものの、コロナ前の3分の1にとどまり、コロナの影響が残っていることが如実に表れている。体育館やグラウンドなどの体育施設が多い紀北町にとって、スポーツ合宿での利用が多いけいちゅうの利用者数は観光面の重用な指標の一つ。
古里温泉はコロナ禍前の8割ほどに回復しており、レジオネラ菌検出による休業があったこと、今年5月まで利用者数制限をかけていたことを考えれば、客足はほぼコロナ前の水準に戻ったといえる。
(R)