熊野灘臨海公園は城ノ浜、片上池、豊浦、大白の4地区ある。ここ10年間の利用者数から、紀北町の観光誘客を推察してみる。
最も利用者数が多い片上池は、数値だけ見るとコロナ禍の影響で減少したと言いにくいが、一時期の落ち込みから上昇傾向にあったのに水を差された、と捉えるべきか。
城ノ浜はプール閉鎖とコロナ禍の落ち込みが顕著に見られ、8万人から半分以下の4万人以下となっている。今夏から新プールが開業するが、果たして閉鎖前の規模に戻るか。ほぼ一体化した海水浴場とも含めて、今後どう活用していくか、官民合わせて経営センスが問われる。
大白はコロナ前まで増加傾向にあったものの、コロナ禍で減少し、昨年度は盛り返しが見られている点では、片上池と似た推移をたどっている。
気になるのは豊浦で、コロナ前に緩やかな減少傾向が続いており、何より昨年度の利用者数の増加が見られない。あの風光明媚な景色は観光面での伸びしろであり、本格的に誘客のための取り組みを考えるべきではないか。
(R)