紀北町議会で否決されていた東紀州環境施設組合への一部負担金が再議で可決された。広域ごみ処理施設計画が理解を得た、というより、今後の町政運営にも禍根を残しかねず、議会側が歩み寄ったという印象。
広域化の大きな利点は経費削減で、執行部は年間2億円が削減できると示している。まちづくりを支えてきた合併特例債を使い切り、人口減少で自主財源も減る中、経費削減は至上命題で、「この予算さえあれば」という思いもあるだろう。
一部の議員の話を聞いていて、ごみ処理施設云々より、町の環境に対する姿勢を問うていると感じた。ごみ処理施設は、ごみの分別や減量化に直結し、町民の環境の意識と強くつながる。SDGsの重要性が増す中で、広域化は町の環境施策の差配に影響を与えかねない。経費も基礎自治体として必要なものという考えもある。
広域化は利が多いとして、ごみ処理施設は自治体の環境施策の核である。東紀州5市町で環境について意思疎通を図る機会を設け、周知していくことが重要だ。
(R)