尾鷲まるごとヤーヤ便が試練の時を迎えている。物価高騰のあおりを受けて従来の形を維持できなくなり、年4回発送を3回に減らした。
全盛期の3分の1に落ち込んだ令和元年から盛り返してきただけに、苦渋の決断であろう。値上げをすればおそらく3万円の大台に乗る。1便あたりの品数を減らすのが一番目立たないが、商品のバリエーションが売りの、コンセプトそのものに関わり、さらには「ステルス値上げ」の批判を受けかねない。合計品目数は33から32と1つ減ったものの顧客にとって一番損失の少ない方法を選択したと、事情を知っている身としては評価できるが、果たして結果に結びつくかどうか。
ふるさと納税に先駆けて始まり、「尾鷲の商品をまとめた」という特性を持つヤーヤ便を継続的に購入している顧客は、尾鷲というブランドに信頼を寄せてくれているロイヤルカスタマーであり、関係人口増加を目指す尾鷲市にとって非常に重要な存在だといえる。今後も継続して強化していくために試行錯誤が必要となる。
(R)