野球の世界大会のWBCは、ドラマよりもドラマチックな展開の末、日本の3大会ぶり3度目の優勝で幕を閉じた。大谷、吉田、ヌートバーと今をきらめく選手のニュースが持ち切りだが、尾鷲市民に興奮と感動をもたらしたのは、やはり湯浅京己投手の力投だろう。
湯浅投手は一次ラウンドの中国戦とオーストラリア戦、準決勝のメキシコ戦の3試合に登板。中国戦の3者連続三振もすばらしかったが、メキシコ戦での登板はしびれた。絶体絶命のピンチの場面で、歴戦の投手の中から「湯浅ならば」と送り出されたのは、絶大な信頼を勝ち得ている証拠だろう。
元々阪神で活躍し始めた頃から、湯浅投手のニュースは目にしていたが、WBCが始まってからSNSの何気ない投稿もネットニュースになり、週刊誌に半生を振り返る特集なども組まれ、尾鷲からすごい選手が生まれたことをあらためて実感する。
市内の店がライブビューイングを行ったり、市も応援する姿勢をPRしたが、地元としてもっと積極的に後押しできなかったか。湯浅投手が今後も活躍する可能性を考えれば、今回何ができて、次は何ができるのか、ゆっくりと考えていく必要がある。
(R)