野球の世界大会のWBCが開幕し、侍ジャパンは初戦で中国を破り、幸先のよいスタートを切った。尾鷲市出身の湯浅京己投手は8回表に登板して3者三振と勝利に貢献した。
結果だけ見れば8—1と快勝といえるが、見ていて難しい試合だった。中国の投手陣の調子は良いとは言えず、四球を連発していたが、世界大会のプレッシャーなのだろう、日本が攻めきれずチャンスをつぶし続ける状態が続いた。中国も投手陣をつぎ込んで逆転圏内にくらいつくと、バッターも球をとらえ始め、7回表時点で逆転も頭をよぎる状態だった。
3者三振、圧巻の内容、湯浅投手はこんな文言で表現される内容だったが、見ていて全く打たれる気がせず、まさしく日本を救う見事な救援だった。この回に手が出なかった中国は残り1回で3点差を覆さざるを得なくなり、勝利が相当難しくなった。この回の裏の攻撃で、日本が一挙4点を取りほぼ試合を決めたが、湯浅投手の投球が流れを引き寄せたと言っても過言ではないだろう。
世界最高峰の大舞台にも関わらず、緊張の色はなく、堂々とした立ち振る舞いがすばらしい。今後も応援し続けるのみである。
(R)