紀北町の教育講演会の講師の人選は豪華だ。今回のジャーナリストの池上彰さんをはじめ、覚えている限りでも予備校講師の林修さん、脳科学者の茂木健一郎さん、社会学者の古市憲寿さん、メンタリストのDaigoさんと、テレビで引っ張りだこの人気者をよく引っ張ってきている。
有名人の取材、となると一筋縄ではいかなくなる。前述した中で特に条件がなかったのはDaigoさんくらいで、ほかの人は「くわしい内容を掲載するのは遠慮して」というような条件がつく。講演内容はれっきとした商売道具であり、報道されればざっくばらんなことも話しにくくなるという事情は理解できるが、どの講演も有意義な内容であったため残念ではある。ジャーナリストの池上さんならばひょっとしたら、という淡い期待もあったが例にもれず、仕方がないことではある。
池上さんの講演会については、内容も良かったが、質疑応答で町民からコロナ禍における教育現場が受ける影響、経済格差による教育格差の是正と『いい質問』があり、含蓄のある回答もあった。記事にできなくとも、今後もこのような講演会が開かれることは紀北町にとって有意義だ。
(R)