先日、たまたま絵本の『手袋を買いに』を手に取る機会があった。何十年前に読んでいて話の内容も覚えており、なんの気なしに読み始めたものの、大人になってから感じ入ることもあり、じっくりと新美南吉の世界に入り込んでしまった。凍える冬ではあるが、美しい言葉と優しい物語に心が温かくなる。
1年で最も寒いともいう「大寒」が過ぎたと思ったら、この年一番の寒波が日本上空に流れ込み、10年に一度の冷え込みがやってくる。電気代の高騰で節電に知恵や工夫を凝らしている人も多いとは思うが、暖房費を削って体調を悪くしては元も子もない。風呂場やトイレでのヒートショックも気をつけなければならない。夜になって気温が氷点下となれば水道管や道路の凍結も発生しやすくなり、予想外の事故につながる。寒さはスマホの結露による故障の原因になることもあり、ペットにもケアが必要。
暖かく寝るために、寝る前に湯たんぽをつくっていると、昔母や祖母が寝る前によく渡してくれていたことを思い出す。子どものころは暑がって布団からよく蹴り出していたものだが、年を重ねると思うことも変わるものだ、とつくづく身に染みる。
(R)