高校サッカーの全国選手権は大詰めを迎えている。紀北中出身の庄司壮晴選手が主将を務める津工業は初戦で敗退。前半で致命的ともいえる3点差をつけられたものの、後半の猛攻で2点を返す精神的な強さを見せ、庄司選手もストライカーとして反撃をけん引した。
尾鷲中出身の北村一真選手の国見は接戦を制して勝ち上がったもの、3回戦で昨年王者の青森山田と対戦。激闘の末にPK戦で涙をのんだ。負けはしたものの、両者とも全国の舞台で立派な活躍を見せたことはすばらしい。
元日特別号の取材でスポーツの指導者に話を聞いて、競技の違いはあれ、技術や戦術などの専門的な指導より、礼儀作法や人との接し方などの人間教育を重視している印象を持った。「続けてもらえるのが一番だが、スポーツから学んだことをこれからの人生の役に立ててもらえれば」の言葉は教え子への深い愛情を感じる。
少子化が進む中、この地域でのスポーツ振興には非常に難しい課題があり、特に団体競技は市町を越えた広域チームの活躍も目立つ。子どもたちの心身の健やかな成長にスポーツや武道は欠かせない。地域全体で盛り上げていく必要がある。
(R)