取材先で会う記者は会社と顔、名前は把握していて、個人差はあるものの、あいさつもすれば情報交換がてら雑談もする。
せぎやまホールで行われた湯浅京己投手のトークショーはいつもと勝手が違っていて、ロビーにはおそらくスポーツ新聞各社の記者であろう人たちがずらり。誰が球団関係者なのか分からず、交渉相手が見つからずに慌てるはめとなった。尾鷲であんなにアウェイのような感覚に陥ることはない。「新人特別賞を受賞した最優秀中継ぎ投手が故郷で母校の中学生らにトークショーを行う」のであれば注目度が高く、あらためて尾鷲市出身の投手のすごさを思い知った。
トークショーの前、加藤市長を表敬訪問した湯浅投手は「『アレ』を目指して頑張りたい」と来年への意気込みを語っていた。この『アレ』は優勝のことで、岡田彰布新監督が優勝を『アレ』と言い示すと宣言し、湯浅投手もしっかりと新チームの流儀に合わせて抱負を語った。
来季は抑えとして起用されるという話も聞けば、甲子園での初トークショーでは「ゆくゆくは先発をやりたい」と語ったというニュースも聞いている。来年も甲子園球場で躍動する姿が見たい。
(R)