「議会議員の質が下がった」という声をよく聞く。内容は違うだろうが、住民、あるいは国民の期待に応えられていないということである。国政でははっきり言って「よく、あんな人が当選したな」と思う人がいる。これは、自分が支持者でないからだが、選挙という制度において、選ぶ側の質も問われていると感じる。
国会議員でいうと、選挙違反疑惑がある人も通る一方、知名度だけで当選する人がいる。支持者でない人にとっては、信じられないという思いがあるだろう。一方で、疑惑が報じられた人が落選するケースもあり、多様性の維持と選挙の審判機能が果たせていると言える。
地方議会では定員減の影響で、〝より高い質〟が求められている。一般質問や委員会質疑を傍聴していると、執行部と話が噛み合っていないケースがよくある。勉強と追及力向上を求めたい。
防衛費の引き上げについて、増税の話が出ると、防衛力強化の言い出しっぺの与党議員から大きな反対が上がっている。事業と資金はセットである。国民目線は大切だが、大所高所から判断するのが政治家の使命。一般国民と全く同じレベルで物事を考えているようではいけない。
(M)